保育園の思い - あすか保育園

 

保育園の思い blog

 
 

子どもの最善の利益を追求し、一人一人の子どもを大切に保育を行います。
また、現在を最も良く生き、望ましい未来を創り出す力の基礎を培います。
同時に全ての子育て家庭を視野に入れ、子育てに関する支援事業をおこない、
地域の子どもも含めた子どもの育ちを、総合的に支援します。

保育園の概要

謹賀新年

明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。

皆様は、穏やかにお正月を過ごされましたでしょうか。今日は2018年の保育始めです。元気に登園してきた子どもたちも、うれしそうにお正月の出来事を聞かせてくれました。

私もゆっくり過ごしました。おみくじを引くと「末吉」でまずまずのすべりだし。慌てずじっくりゆっくりと・・と書かれてありました。2016年・17年が脱兎の如く過ぎ去っていったので、年末にも書いた通り、今年は、この地にしっかりと根を張るために、ゆっくり一つずつ丁寧に向き合っていきたいと思います。

女に弱いと書いて「嫋やか(たおやか)」と言う大和言葉があります。「しなやかで、優しく、折れそうで折れない。柔和でありながら強き心を持つ。芯の強い人。」という意味です。私自身、嫋やかに生きていきたいなぁと思います。あすかに小さな花を嫋やかに咲かせていきたいなぁと思います。ゆっくり、ゆっくりと・・。

よいお年を

2017年も残すところわずかになりました。

2017年は目まぐるしい年でした。1~3月は移管最終引き継ぎ・建設大詰め・引っ越し・・。そして4月の開園。新しい園での保育。大人も子どももみんな慣れなくてイゴイゴ・・。皆さんに支えられ、迷惑をおかけし、今を迎えられていると思います。本当に感謝しています。ありがとうございます。

前回の投稿に出てきた、ジャマイカに帰国した子どものお母さんが、ちょっとした相談事を持って、先日来園してくれました。それはうちの保育園に関する内容ではなかったのですが、元担任と英語が少しできる職員と私(園長)でお母さんの話を聞き、関係先(小学校や区役所でした)に連絡を取りました。私が電話をかけている時に、お母さんが職員に言いました。「この園はいつも困った時に助けてくれる。」

私は30年ほど前にこの近くの保育所に勤めていました。今年、あすか保育園が開園し、私が勤めていることを知ったその頃の保護者がよく訪ねて来てくれます。やっぱり相談事を持ってきてくれたりします(笑)。

正直、反対に心が満たされます。来てくれて、顔を見ることができて、ほんとにうれしいなぁ、ありがたいなぁと思います。地域の中で、困った時に「保育園にいってみようかな?」と思っていただける存在になりたいです。社会福祉法人の意義はそこにあるかなぁとも思います。人は、人に認められて存在意義を確認し、自尊感情が高まります。時々は自分達自身に「いいね」をつけながら、これからもあすか地域に根を張り、職員みんなで頑張っていきたいと思います。

皆様、来年もどうぞよろしくお願いします。よいお年を。

きらきらひろば

「きらきらひろば(生活発表会)」が終わりました。どのクラスも楽しんで表現していましたが、中でもやっぱり年長さん(5歳児・ぞう組)は、持てる力を精一杯出し切っていたと思います。劇(落語「しまめぐり」)で、主人公が世界に羽ばたいて行くのですが、7月にジャマイカに帰っていった友達のことを想い、ぞう組の子どもたちはその友達に会いに行こうと、劇のシナリオに加えるのです。自分で考えて、想像し、実行(表現)していく。非認知能力の育ちです。

2020年度から、センター試験に代わり始まる、大学入学共通テストのプレテストが行われました。国語では文章や資料を読み取る力が問われ、マークシート式も思考力や判断力を測る、新しい形式が採用されました。従来のマークシート式では十分に測れない思考力や判断力を問うことを重視しています。

「きらきらひろば」でも、お伝えしました。「保育者が指示し、教え込むのではなく、子ども達自身が考える力を身に着ける。そのためには、結果に向かって一直線に歩むのではなく(一直線に進んだ方が、結果、見栄えはすばらしいものができると思いますが・・・)、蛇行し、衝突し、折り合いをつけ、失敗を繰り返し、やっと一つのものを作り上げる。その過程が、非認知能力を培っていきます。

「きらきらひろば」で見せてくれた子どもの姿から、そんなことを確信しました。

土を耕す時期

今、保護者に移管後のアンケートが、子ども青少年局より配布され取り組まれています。保護者の方から、概ね高評価をいただいていて本当に感謝しているところです。ただ、「子どもに教える保育」ではなく、「子どもが考える保育」への移行は、行事などの出来上がり具合でいうと以前より見劣りするのかもしれません。保護者に理解してもらうには、まだまだ説明不足だし、実践不足だと思います。焦らずボチボチ丁寧に積み重ねていきたいと思います。

以前、毎日新聞に「就学前 保護者のイマドキ心構え」という記事が載っていました。書かれたのは、第一ゼミナールという塾の先生。「大事なのは子どもの力をひきだすこと。ひらがなや算数は急がずに。子どもが興味を持ったことを一点突破で(そのことばかり)やらせればいい。長所をのばして自信をつけさせる。自分に対するプラスのイメージや何かをやり遂げたいという前向きな意欲が必要。それは、自分のことを大切に思っている人がいることで育つ。」私たちが日々保育の中で大切にしたいことと重なり、わかりやすくて驚きました。子どもがどんどん吸収したい、学習したいと思う力の基礎が、保育園時代に育ちます。まいた種がきれいに花を咲かせられるよう、土を耕していい土にしておく大切な時期です。大切に育てていきたいと思います。

育児担当保育

来年度の一斉入所の希望に関係して、保育園見学が9月からとっても増えています。先日、見学に来られた方は、ホームページの「保育園の思い」を読んで訪問してくださり、とても共感してくださいました。なんだかうれしくて胸が熱くなりました。

園では、育児担当(乳児担当)保育を導入しています(0~2歳の乳児組)。新入児の子らは、初めての集団、保護者以外の大人、新しい環境、等々、不安だらけのスタートを切ります。「十把ひとからげ」ではなく、できるだけ丁寧に保育し、子ども達に安心してほしいと思っています。育児担当保育は、食事や排泄を中心に、特定の保育士が特定の子どもに対して、継続的に関わる保育です。子どもの生活リズムや習慣、特性を配慮してグループが組まれており、日課という一日のスケジュールを基に、毎日同じ日課が営まれ、安心した生活が送れるようにしていきます。そういった日々の育児担当保育から、子どもとの深い信頼関係(愛着)が生まれます。愛着関係がしっかり結ばれて、自分は愛されていると確信が持てると、大きな自信に繋がっていきます。自信が持てればいろんなことに挑戦し、失敗もいっぱいして、自分で考えることを楽しめるようになっていきます。つまり「自分で考えて、判断し、表現する力」つまり非認知能力を生み出していくのです。愛着をしっかり育むことは、人間関係や人格形成の盤石な基礎を作るということ。園がとても大切にしている保育内容・保育方法の一つです。

 

運動会

10月7日(土)「あすかのひろば」(運動会)がありました。生憎のお天気で、朝から空とにらめっこしていましたが、7:30の時点でグラウンドは断念。体育館(むくのき学園<小中一貫校>の別館)でおこなうことを決定しました。体育館での練習は、学校の授業の関係上、一度もしていないので、子ども達は動揺しないか、いつも通りの姿を見せてくれるのか、保護者に混乱は生じないか。少し不安でした。時間通りに始まり、初めての場所にも関わらず子どもたちは本当にいきいきとした姿を見せてくれました。体育館の床は滑るので、5歳さんの竹馬は操作しにくかったのですが、みんなくじけることなく取り組んでくれました。臨機応変に対応する力がしっかりとついていました。ほんとに子どもの力って凄いです!

保護者からの感想も、子どもの姿に感動した等、暖かいものが多く、美咲会初めての運動会は大成功だったと思います。ただ、「もっと練習をさせてほしい。」と、年長にもう少し高度なものを求める保護者さんもいらっしゃいました。私たちは、子ども達と共に創り上げる運動会を目指しています。当日の到達点をどこに設定するのか。それも大切なことです。しかしそれ以上に、創り上げる過程の中で、「自分で考えて判断し表現する力」を養っていくことが大切だと思っています。日常の姿をもっともっと保護者に伝え、私たちが大切にしたい保育を理解してもらえるよう、今後とも努力していきたいと思います。

非認知能力

非認知能力は大きく分けると三つの力に分かれます。 ⓵ 目標を達成しようとする力(目標に向かって努力しようとする力) ⓶ 他者と協力するための力(社会性やコミュニケーション能力) ⓷ 情動を抑制するための力(自信や自分をおさえられる力)です。そしてそれらの能力を育てるためには、「アクティブ・ラーニング」 = 自発的学習=「自分で考えて、自分で判断し、自分で行動する」が有効と言われています。これは、幼稚園、小・中・高等学校、大学でも重要視され、「非認知能力」に関するテストが、大学入試にも適用されるということです。 

保育園の日常の遊びで考えてみると、
⓵ 自分の好きな遊びを見つける。→ ⓶ 好きな遊びをとことん遊びこむうちにいろいろな工夫や発見や失敗を経験する。 → ⓷ 経験が課題解決能力を生み出す。    

それらが集団の中で行なわれることによって、社会性も身についてきます。遊びから学習することを知り、学習する楽しさを知ります。そこから、生涯学習する人、学び続ける人が生み出されていくのです。
 
明日は「あすかのひろば」(運動会)。日頃の保育を表現する機会です。保育園で大切にしようとしていることが見てもらえるでしょうか。たくさんの人が見ているし、行事はなかなか緊張してしまいますが、どうか子どもたちの楽しい日常が、明日少しでも見てもらえますように。                   

認知能力と非認知能力

最近はテレビや新聞等で取りざたされているので、聞いたことがある人もいるかもしれません。「認知能力」とは、文字や数字など、教えられて習得する能力で、知能(IQ)とも言われる能力です。これに対し「非認知能力」とは、意欲や忍耐力や協調性、自尊心などで、心の知能指数(EQ)とも言われます。

ある研究では、幼児期の知的教育(認知能力を伸ばそうとする教育)による効果は一時的に過ぎず、知能の高さは長続きしないことが、あきらかになりつつあります(ペリー幼稚園プログラムなど)。つまり、幼児期に、教え込む教育に力を入れても、8、9歳になると、教え込まれていない子どもと同じIQ、もしくはそれを下回るデータしかでておらず、反対に、「非認知能力を高めることは、学歴や仕事など将来の成長に結びつきやすく、幸せ度が高い。」というデータが出ています。

今、教育分野では、保育の世界にのみならず、学校でも「非認知能力」をいかに伸ばすかが、注目されており、学習指導要領にも盛り込まれました。あすか保育園でも、「非認知能力」=「意欲や忍耐力、協調性や自尊心・・」を育てるためには、どういった保育内容にすればいいのか検討を重ねているのです。

幸せに生きていく力

長い間保育士をしていて、子どもの育つ環境がすごく変わってきたなぁと思います。人に頼られたり、人を信じたりすることがすごく難しくなって、人との関係性が作りにくくなっているなぁと感じます。人と良好な関係性を結ぶためには、子どもの頃の人との関わり方が大事だし、ずっと影響してくると思います。人は一人では生きていけないから、人を信じる心、人を愛する心、人に愛される心を、小さい頃から、試行錯誤も失敗もいっぱいいっぱい経験して、育んでいってほしいなぁと思うのです。
長い間保育士をしていると、悲しい場面にもたくさん直面しました。命を落とした子どもの傍に立ちつくしたこともありました。子どもは生きてほしいと思います。幸せに生きてほしいと思います。幸せに生きていくために、やっぱり、人を信じる心、人を愛する心、人に愛される心を育てたいと思います。あすか保育園でできることは、保育士たちが、子どもたちを心から愛し、子どもたちは「私は愛されている」と自信を持って、日々を営んでいくこと。一日一日を大切に紡いでいく援助をしていきたいなぁと思うのです。

はじめまして

はじめまして、園長の豊川まやです。よろしくお願いします。
あすか保育園は、大阪市立あすか保育所が移管され、今年の4月に開園しました。出来立てほやほやの保育園です。開園当初は、園舎を含む新しい環境に、子どもも職員も戸惑い、試行錯誤を繰り返してきましたが、やっと少し落ち着いてきた気がします。
乳児は乳児担当制を用い、できるだけほっこりと家庭的な雰囲気の中、保育者との信頼関係を深めたいと思っています。また、幼児は、環境による保育を重視し、室内に様々なコーナーを用意し、好きな遊びをじっくり楽しみたいと思っています。
そして今は、「一泊保育」や「夏のあそび会」、大好きなプール遊びを経て、運動会(あすかの広場)の取り組みに向かっています。保護者の方々も好意的な方が多く、これからもいろいろと子育ての話をしながら、子どものサポートや支援の在り方について一緒に考えていければいいなぁと思っています。どんなことでも結構です。気軽にいろいろ聞いてください。どうぞこれから、よろしくお願いいたします。

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