あるクラスの懇談会で、「社会的安全性」の話をしました。「社会的安全性」とは、たとえば、組織で会議をした場合に、違う意見を言ったとしても、人間関係が悪くなったり、疎外されたりしない、心身が脅かされない関係性を指します。
「不適切な保育」が行われていた保育所の多くは、保育所内部でそれぞれの職員やクラスの保育について、正当なディスカッションがされず、「社会的安全性」が保たれていない保育所でした。これは年齢や立場に関係なく、子ども社会でも見られ、いじめや無視、仲間はずれなどは、「社会的安全性」が崩壊してしまった姿です。
保育園に通う未就学の子どもは小さくてもしっかり自分の意志があるし、意見を持っています。この意志や意見を大人が尊重し、それを表現する経験をたくさん作り、人間は一人一人違うからおもしろいということを肌で感じられるような取り組みを大切にしていきたいと思っています。そうすることが「社会的安全性」の高い組織の基礎をつくり、ひいては「平和」につながると思うのです。