先日、ピラミッドメソッド研修会「自立と共生を育てるオランダの子育て グローバル時代の保育・教育を考える」で、リヒテルズ・直子さんの話を聞きました。オランダの子育てや事情や、イエナプランという教育法についての話から、今の日本の保育・教育について、問題提起がたくさんありました。オランダという国は、先進国で一番子どもの幸せ度が高い国で、物質的豊かさは10位なのに、主観的豊かさ(自分を幸せだと思うか)は、1位の国です。モンテッソーリやダルトンプラン、ピラミッドメソッドやイエナプラン等(オルタナティブ教育)が熱心に研究され、モンテッソーリもオランダが長かったと言われています。オランダのオルタナティブ教育は、個性の発達を大変重視し、個々の子どもに合わせた支援の仕方を追求します。また一方で、まだ引き出されていない潜在的な力を刺激することもねらいとしています。(マルチプルインテリジェンス=違いを知り、違いに合わせる教育)
イエナプランは1960年代にドイツからオランダに紹介され、独自の発展を遂げました。・変化への適応力 ・新しいものを学ぶ力 ・精神の安定を保つ力 を未来の教育に必要な力として位置づけ、園は「生きること、学ぶことの共同体」であるとしています。4つの基本活動(対話・仕事・遊び・催し)があり、コンセプトや活動内容は、ピラミッドメソッドと共通項がたくさんあります。
前回、ピラミーデ・テーマ「かぞえる」を掲載しました。3歳児の週案の子どもの姿・考察(3歳児の担任が記載)では、「サークルタイムで声が大きい時、子ども同士で『しずかにしてください』と話してくれる時がだんだん増えてきて、毎日の積み重ねの大事さを改めて感じる。サークルタイムで初めに数を数えることが日課になってきて、みんなで絵本を見て数えながら、『次は100までは?』などと子ども同士で話したり楽しんだりしている。カードゲームで取れたカードの数を数えたりもしていて、数の身近さを改めて実感する。」とありました。職員も、子どもの姿の変化に、このメソッドの面白さを感じ始めているようです。