子どもの最善の利益を追求し、一人一人の子どもを大切に保育を行います。
また、現在を最も良く生き、望ましい未来を創り出す力の基礎を培います。
同時に全ての子育て家庭を視野に入れ、子育てに関する支援事業をおこない、
地域の子どもも含めた子どもの育ちを、総合的に支援します。

保育園の概要

あすかのひろば

「あすかのひろば」のとりくみが楽しかった。ファミリーの中にグループがあり、それぞれのグループが、何かしらの物に人を乗せ、ひっぱったり、押したりしてゴールに向かうゲームに挑戦。物は、箱だったり、ビニールの敷物であったり、新聞紙だったり・・・。考える(イメージする)・自分の意見をまとめる・意見を表明する・人の意見を聞く・意見を調整する・形にしていく・・・。様々な工程を経て、作り上げていく。だがしかし・・・。なかなかうまくいかない。やり直す。また、やってみる。なんて根気強い作業だろう。重さや強度、形、面積、体積・・・。遊びを通して様々な学びを深めている。あすか保育園では、プロジェクト保育(テーマ保育)に取り組んでいる。月ごとの「テーマ」を意識して、遊びながら学びを深める。今月のプロジェクト保育のテーマは「体」。「体」に因んだ学びが深められるよう、保育士たちは、仕掛けを用意する。子どもたちは自ら考えて、発見したことに喜びを感じる。それが自信につながっていく。私たちも、逆に子どもの発想に驚かされたり、感心させられたり・・。そして何より、一生懸命取り組む子どもの姿が、愛おしくて、美しい。保育は楽しい。

ウクライナ民話「てぶくろ」

ウクライナへのロシア軍事侵攻が長期化し、まだ終息の兆しが見えません。ウクライナは、温暖な気候で肥沃な黒土地帯が広がり、雑穀の国としても有名です。でも、どこか遠くの、あまり知らない国の一つだった方が多いのではないですか。ウクライナの産物(?)で多くの人が知っているものがあります。それは、絵本「てぶくろ」。ウクライナ民話のこの本は、1965年に出版されてから、累計発売部数が300万部を越え、特に保育園には、必ずと言っていいほど置いてある絵本です。多くの子どもたちから愛されてきた「てぶくろ」。おじいさんが落としていった手袋にいろいろな動物が入りに来る物語で、昨年のほしファミリーの「きらきらひろば(発表会)」でもシナリオに使わせていただきました。

ウクライナの惨状をニュースで見た小学生がこんなことを言いました。「あの手袋に入っていた動物たちは、今、どうしているのかなぁ。」・・・相手のことを思う(思いやる)、違う国に思いをはせる、私たちが読んできた絵本で、平和を思う気持ちが育っているとしたら、感慨深いものがあります。子どもたちの心の根っこに、そんな気持ちが宿るよう、これからも保育していきたいと思いました。

ロール・モデル

3月23日(水)、12名の5歳児と保護者の方々、保育士、在園児で、温かな卒園式が執り行われました。今年度ほど、当日まで、悩ましい日々を送った卒園式は、今までありませんでした。その理由は、3月に入って、子どもも職員も次々に感染して、当日の全児参加が危ぶまれたこと。また、卒園式の前週まで「まん延防止等重点措置」が引かれ、複数の児童は当日がぶっつけ本番になるということ。しかし、当日は、12名全員が晴々とした面持ちで参加し、安堵とうれしさで胸がいっぱいになりました。

そんな中での、心温まるエピソードを1つ。4歳児の子どもが、私のところに来て「先生、虫博士の〇〇君と〇〇君は(5歳児)は、卒園やんな。ということは、次は、僕が虫博士やんな。」と、とても誇らしげに、ニコっと笑って言いました。本当にうれしそうでした。私も「きっとそうやな。」と頭をなでました。

たてわりクラスの中で、自分のすぐ傍に憧れがあり、モデルがいるということ。「次は自分が」という、期待に溢れていること。ほんとに素晴らしいと思いました。モデルになってくれた5歳児さん、ありがとう。そして、4歳児さん、次はあなた達が年長さんとなり、モデルになる番です。よろしくね。子ども達の、それぞれの輝きが、あすか保育園を豊かな保育園にしてくれています。そんな気持ちを胸に、春を迎えます。それぞれの春、みんなおめでとう!           

ロコ・ソラーレ

北京オリンピックが終わりました。現在、パラリンピックが開催され、日本の選手も活躍しています。私が若い頃は、ウインタースポーツと言えばスキーやスケートぐらいで(昔すぎる)、ウインタースポーツがこんなに盛り上がるとは、思ってもいませんでした。冬のオリンピックで、今年はこれまで最多の18個のメダルを受賞し、多くの感動を生みました。「カーリング」もその一つです。銀メダルを獲得したカーリング女子「ロコ・ソラーレ」は、その技術もさることながら、一人一人の人格形成における到達度がとても高いと思いました。研修で「人は、意欲的・主体的に行動する時、そのベースには、基地の安心が必要。ここで指す基地とは、自分の家や行動する場所(保育園や学校、会社、サークル、グループ、友人など)のこと。そして安心を基盤に、肯定的・尊重・柔軟性・協同的・専門的な行為が作用しあい、主体性が発揮されるようになる。」と城東よつば保育園・滝薫さんが述べられ、とても共感しました。「ロコ・ソラーレ」の試合を見ていると、皆さんもご存じの、「そだね~」、「ナイッス~」、「いいと思う」、「わるくないよ~」等、終始一貫、お互いを尊重した肯定的な声かけが行われていました。専門的なノウハウを生かし、柔軟性を持って作戦を立て(Aプラン・Bプラン・・)、協同的に相手に立ち向かう姿が、それぞれを主体的に輝かせました。保育の研修で学んだことは、すっぽり「カーリング」にもあてはまりました。 歴史学者の「ヨハン・ホイジンガ」は、「人間の文化は遊びとして、成立し、発展した。人間活動の本質が遊びであり、文化の根源には遊びがある。」つまり、人生において、また、生きていく根底に、いかに「遊び」が大切なのか、キーワードになるのかを説いています。    

これからも、人生における大切な時期に関わらせてもらっていることを心して、保育に当たりたいと改めて思いました。

臨時休園

1月に入って、新型コロナウイルスのオミクロン株の蔓延は、日に日に猛威を振るい、感染者数は爆発的に増加の一途を歩んでいます。あすか保育園はこれまでNO感染者でしたが、とうとう1月19日・21日、感染者が判明し、臨時休園をする運びとなりました。換気・消毒を必死で行ってきましたが、水際で防ぎきることができず、保護者の方々には、本当にご迷惑をおかけしました。然しながら、保護者の方々は、臨時休園になって、急にお迎えに来てもらった時も、「これまでなかった(感染による休園)ことが不思議なくらいですから」とか、「先生が一番大変でしょ」とか、こちらを労う言葉をかけてくださって、本当に感謝しています。1月24日からは、家庭保育の協力要請が大阪市からでましたが、それにも多くの家庭が応じてくださっています。気持ちが疲弊することが多い昨今、保護者の温かいお心に触れ、勇気づけられることがたくさんありました。2月13日まで、家庭保育の協力は続きます。「しんどくなったら連れてきてね。」とは、伝えていますが、保護者の方もしんどくならんように過ごしてほしいなあと思います。14日、みんな元気で登園してきてくれることを願っています。

謹賀新年

皆さま、穏やかに新年を迎えられましたでしょうか。

12月には「きらきらひろば」(発表会)があって、にじファミリーもほしファミリーも、お話の世界、ごっこあそび、創作表現をたっぷり楽しみました。以前より変わってきたなぁと思うのは、サークルタイム(話し合い)での発言がルールに則って行われ、意見交換がきちんと行われるようになったということ。自分からの発信に自信が持てるようになって、創造する楽しさを味わえるようになったこと。この2つは、ほんとに大きな成果だなぁと思います。「あすかのひろばに」続いて、あすか保育園らしい、手作り感満載の、子ども主体の「きらきらひろば」になったと思います。今年は、入れ替え制ではありましたが、保護者にも直接、観覧してもらうことができ、内容について高評価をいただきました。

前回、「対話」について、加藤繁美さんの話を引用させていただきました。「対話する保育が社会を変える」と銘打ったその続きにはこう書かれていました。

「それぞれの子どもが自分の声を持ち、そうやって出した声が丁寧に聴き取られ、毎日の生活をつくる声として正当に評価される、子どもの意見表明権と参画権とを徹底的に尊重した保育実践を作る営みに挑戦しようというわけである。そしてそうした挑戦を通して、自分の声に誇りを持ちながら、他者の声を大切にしようとする『対話する主体』を育てることを保育実践の目標に位置づけようというのである。」

保育は本当に崇高な営みであることを再認識させられるような、提言でした。深く受け止めて「対話する主体」を育てるべく邁進したいと思いました。

本年もどうぞよろしくお願いします。

対話

12月10日(金) 三重県人権教育協議会が開催する「人権研修」にゲストスピーカーとして招かれ、保育の実践報告をおこなってきました。内容は、昨年からの「たてわり保育」の取り組みや、今年の運動会の取り組みなどを報告しました。

今年の運動会の取り組みもとても楽しいものでした。運動会で何がしたいか子ども達に聞くと、子ども達は「玉入れをグループ対抗でしたい。」と言いました。2つのファミリーの中に合わせて7つのグループがあります。保育士が「でも保育園には玉を入れるカゴが、赤と白の2つしかないしな~。」というと、子ども達は「作ったらいいやん」とのこと。そこから、各グループが知恵を出し合い、工夫を凝らしてカゴ作りを始めました。最初は、玉が当たるだけでカゴが倒れてしまったり、高すぎたり、ボールが軽すぎて飛ばなかったり・・・。グループ内で議論(対話)し、試行錯誤して、失敗して、悩んだ分だけ学びがありました。

全国私立保育園連盟が発行する保育通信11月号に掲載されていた、加藤繁美さん(東京家政大学教授)の『「対話する保育実践」の創造が子どもを救い、社会を変える』という特集はとても興味深い内容でした。以下は今回のあすか保育園の運動会の取り組みを振り返ってみて、特に共感した部分です。

『「対話」は、自分と異なる感じ方・考え方を持つ他者との間で、相互にわかり合うためにコミュニケーションを重ねる営みを意味している。そしてそうした対話的関係をつくりだすことをおもしろがり、そうした関係づくりを心地よく感じ、行動する主体を「対話する主体」と位置付けるのである。』

子ども達、そして保育士も、そうした対話的関係を、そして取り組みそのものをとてもおもしろがっていました。子どもを「対話する主体」として、きちんと位置付けていました。今は、発表会(12月18日)の取り組みに繋いでいっています。

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盛り沢山の秋

今年度、前半、行事にほとんど取り組めなかった分、10月から盛り沢山の忙しさ。運動会は10月30日に無事終わり、あすか保育園らしい、子ども達の知恵がぎゅ~っと詰まったユニークな行事になりました。見栄えは決して良くないけれど、保護者の方もあすかの保育方針をとても良く理解してくれエールを送ってくれました。11月10日は、五月山公園(池田市)にバス遠足に出かけ、5歳児は山登りに挑戦しました。11月20日は太鼓公演に5歳児が出演。いろいろたっぷり盛り沢山な10・11月でした。

それにしても、あすか保育園の保護者のマナーの良さにはほんとに頭が下がります。時間どおりにピシッと集まる。私語はしない。真剣に話を聞く。きっとそんな姿は子どもにも伝わっているでしょうね。保育内容や方針もとても理解して頂いてとても感謝しています。子どもを育てる環境は、大人の関係が良くないとうまくいきません。これからもどうぞよろしくお願いします。

事故の芽を摘む②

 個人懇談で保護者から、「菜園のミニトマトは子どもが採って食べてしまうと危なくないですか?先生たちが見ているところではないかもしれませんが、帰りに保護者に渡してから菜園に入ってしまい、食べてしまうことはないでしょうか?」と、ご意見をいただきました。すぐに職員会議で話し合いました。給食で、ミニトマトやブドウ(ピオーネ級)、白玉ダンゴは、窒息予防のため、必ず1/4以下に切ってもらっています。豆まきで豆をたべることはしなくなりました。しかしながら、保育終了後、菜園に立ち入られること等の想定ができておらず、皆で反省しました。ミニトマトは、幼児のベランダ(保育士としか出れません)のプランターに植え替えました。厚生労働省の人口動態統計を見てみますと、年齢階層別の死亡総数に占める「気道閉塞を生じた食物の誤嚥」による死亡数の比率は、全人口の平均は0.4%ですが、0才(0.6%)、1才(1.1%)、2才(2.2%)、3才(1.0%)、4才(1.7%)、5〜9才(0.3%)となっており、4才までのリスクが高い、ということがわかっています。

 今後も十分に気をつけていきたいと思います。保護者の気づきが「事故の芽を摘む」ことに繋がったと思います。貴重なご意見ありがとうございました。

来年度の申し込み

  8月25日の毎日新聞では、2021年上半期の出生数は40万5029人で、前年同期と比べて2万5680人減少し、速報値としては、2000年以降で最も少なかった。としています。昨年の出生数は、84万832人で過去最少を更新しましたが、今年はさらにそれを割り込む可能性もあります。コロナ禍で、将来に不安を感じたり、子どもを産み育てることに不安を感じる方が増えたことも、大きな要因だと考えられます。

 あすか保育園は、開園当初、1歳児さんの定員を12名でスタートしましたが、1歳児さんのニーズが高く、待機児童が多く存在することから、ここ数年15名に増やしてきました。しかしながら、一方で、1歳児の保育を行う上での集団規模は、何人が適性なのかもずっと考えてきました。色々な考え方があるので、正解はないのかもしれませんが、部屋の環境や子ども達の日課、対応保育士の人数などを考え合わせると、あすか保育園は12名が適正規模ではないかと思われます。よって、来年度の1歳児は12名に戻して運営しようと思います。

 来年度の一斉入所の申し込みが始まります。園に申し込み用紙を取りに来られたり、園見学に来られる保護者が増えています。

 見学に来られた保護者の方々は、園の具体的な内容をしっかり聞いて帰られます。子どもを産み育てにくい時代だからこそ、保護者としていい環境を選び、用意したいという気持ちがとても伝わってきます。夫婦同伴で見学に来られる方も増えました。保育園に足を踏み入れるのが初めての方もおられます。私たちは、見学に来られた方に、できるだけわかりやすく、安心していただけるよう説明し、子育て相談も同時に行なったりもしています。

 これから入園を考えておられる保護者の方々、不安なことも沢山あるかと思いますが、子どもはすごい力を持っています。大人を鼓舞する力も持っていたりします。子どもは実に面白いです。なので、どうかあまり怯えないで一緒に子育てを楽しみましょう。悩みは必ず私たち保育士が、一緒に考えます。お気軽に保育園にお越しください。

 

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